皆さんは覚えているでしょうか。
昨年のバーゼルワールド2019前夜、ロレックスのSNSに頻繁にミルガウスが登場していたことを・・・

例年ロレックスは新作発表前に、新作のヒントともとれる画像を流すことがあります。昨年は先ほどご紹介したヨットマスター42 Ref.226659がプロモーション動画でチラ見せされていたものです。
同時に、2019年の1月か2月頃から、何度もロレックスのインスタグラムにミルガウスが投稿されていました。
そこで、「バーゼルワールド2019ではミルガウスが出る!!」と当店でも強く主張していたのですが、ミルガウスに変化は一切なく、GMTマスターII Ref.126710BLNRの存在などで忘れ去られていきました。


しかし、デイトジャストなどロレックスにとっての「推し」を抑えて、ミルガウスをあえてバーゼルワールド前に流す意味とは・・・?

そこで、2019年初頭のこの動きは2020年に向けての伏線で、今年こそ新型ミルガウスが登場すると予想いたします!!

とは言えどう変わるか予想しづらいのがミルガウス。
と言うのも、過去ミルガウスは個性的なモデルばかりで、「王道」というものがありません。
ただ、昨年頻繁に投稿していたミルガウス画像の中で、1950年代後半に初号機として誕生したRef.6541がありました。

先ほどミルガウスは予測しづらい、と言及しましたが、実はミルガウスは「シリーズ」といった様相を呈していません。
もともと「1000ガウス(仏語:ミルガウス)」の耐磁性能を持ち、医師や研究職、エンジニアなどと言った「高い磁力」にさらされる可能性のある職業人に向けて開発された経緯があります。
今でこそ携帯電話やパソコンがあるため耐磁性能は時計には大切な機能。結構多いです、故障の原因が磁気帯びであった、ということ。

ただ、当時はそこまで電化製品は普及しておらず、イマイチ誰得かわからない的な立ち位置で、1980年代に入ると完全にロレックスのラインナップから姿を消すこととなりました。

しかしながら時代が変わり、耐磁性能へのニーズが高まったことを受けて、2007年、約20年ぶりにミルガウスの名前が復活しました。それが現行の116400GVです。

従来のどのロレックスのデザインとも全く異なる意匠―グリーンのサファイアクリスタルガラス、オレンジのイナズマ秒針など―が大受け。1980年代までの不人気から一転、ミルガウスは有用性の高さも相まって、人気モデルの中心へと上り詰めました。

これに合わせてアンティークミルガウスがプレミア相場を叩き出します。

そんな背景があるため、どのようなミルガウスになるかはハッキリとはわかりません。
しかしながら前述のように初号機Ref.6541が投稿されていたことを鑑みると、そのリバイバルが来るのではないでしょうか。
Ref.6541は現行のスムースベゼルと異なり、回転ベゼルを有していました。そのため、近年の主流であるセラミックベゼルが採用される可能性が高いと言えるでしょう。

文字盤はスタイリッシュなブラック。秒針は先端の赤い白いイナズマ針。そして、ヴィンテージミルガウスを彷彿とさせる赤いロゴ印字・・・想像しただけでカッコイイです!アンティーク・ロレックスファン垂涎です!!

なお、そうなるとムーブメントも3200番台に移行でしょうか。
ミルガウスはロレックス唯一の耐磁モデルであるため、ムーブメントも特別仕様のCal.3131。すると、3231のようになるのでしょうか。

かなり待ち遠しい新作のうちの一つです。